KIYOSATO SKETCH BOOK
 


                    

        



2月の星雲・星団と星座
 清里高原でもかなり寒い冬が続き、春が恋しくなる季節。この月ころから東京湾からはるか離れた八丈島付近を、強い低気圧が前線を伴って西から東に通る時に、中部地方で言えば、長野中部から太平洋岸にドカ雪が降る。それに気が付いたのは清里でペンションを開業してから3・4年目頃。それからいつの間にかこの低気圧を「南岸低気圧」(広辞苑に載ってます)とテレビでも報道しているのに気が付いた。夜明けまえには流石に冷え込む事があるが、日中春のように暖かな日が続く事があります。月の後半はもう春の気配。
15日は月齢19.天体観測にはかなり不適の月齢。今月は12日頃までか23日以降なら天体観測には適していると思われます。



2017年2月に観測対象になる天体の様子

              
カノープス 南中は20:28になってしまいます。ビギナーの方々が真夜中に立ちすくし、何時間も待っているのには、寒さがチョットキツイと言われるならば、この頃にこの星を見て「長生きすると言う中国の伝説」にあやかろうと思われるには、いい頃かも知れませんね。
シリウス この頃になると−1.46等級は、いやでも目立つ。50年周期の実視連星
かに座ι星 誰が決めたか三大二重星?確かに綺麗です。
ミザール&アルコル スケッチブックの裏の林から北斗七星が昇ってくる。この肉眼二重。実は四重星。ミザールは分光連星。望遠鏡で見ると四重星の配置が面白い。
 ミザールとアルコル ミザールにはの14″離れた伴星があり、これとは実視連星になっています。ミザール自身も又伴星自身も分光連星。
シリウス・リゲル・アルデバラン・カペラ・ポルクッス・プロキオンの冬のダイアモンドから探して見ましょう・ペテルギウス・アダラ・カストルに加えてしし座も昇ってきます。レグルスも仲間入り
 水星 明け方の観測になりますがかなり難しいと思います。
金星 宵明星。−4.6等級
土星 。この時期へびつかい座にある。真夜中観測。輪の傾きも最高潮。カッシーニの隙間が見えるでしょう。
木星 夜半過ぎの観測になります
h−χ(ペルセウスの二重星団) まだ観測の範囲内。
M33 綺麗な形の整った銀河。しかし冷却CCDカメラを使わないとこの銀河の秘密のベールをはがせないでしょう。
M52 天の川に埋もれそうな小さな散開星団。星団の回りに見える星星も綺麗です。ただ、この時期シンチレーションが良くて、かなり早い時間でないと、散開星団とは見えない
M45 望遠鏡を覗いて最初に出る言葉は『ワッー綺麗ダイヤモンドみたい』双眼鏡の方が形が分かりやすい星団だと思うのは多少マニアックかも知れませんね。和名昴と誰でも知っている星なので、是非見ておきたい。
M37 上品な星団。天頂での滞空時間が長いので、観測に適しています。ぜひM36・M38との個性の差の確認をお忘れなく。透明度の良い日に天頂付近で見るのは止めた方がよいかも知れません。何故?
M44(プレセペ) 別名ビーハイブこの高さになると、眼の極めていい人は肉眼で見つけます。
M1 歴史的に有名な超新星残骸。かに星雲。
M42 「星を見ようか」と思い立つ人なら、皆が知ってる大散光星雲。ご自分の眼で見てこれほど綺麗な散光星雲は他にないでしょう。南中の時間に見れば、確実に素晴らしいです。
M78 ウルトラマンの故郷?だだの小さな散光星雲
M79 オリオンに踏まれている兎座にある球状星団。この時期まで待てば、 星団というのが分離してよく判るでしょう。
M41 低い仰角だが冬印象に残る散開星団。何故(?)
M46 散開星団の中の小さな惑星状星雲を見逃さないよう。確認できる日は極めて稀。かなり少ないです。冷却CCDカメラを使えば確実に見えます。
M46・M47 天体望遠鏡の上につける光学系を工夫すればバランスの取れた散開星団二体。
M81 1000万光年かなたにある、形のよい渦巻銀河。
M82 M81と同距離にある爆裂銀河。視野の広い接眼レンズでM81と同一視野内に入れるて宇宙の神秘に少しは迫って観ます。
NGC2237 バラ星雲。皆さんにはどう見えるのでしょうか????写真対象であるはずの星雲がどうもある種の人たちに特殊(?)な能力が備わっている様子。
M51 遅い時間北東の空から昇ってきます。眼視で見るとこれの何処が面白いの(?)。冷却CCDカメラでパソコンのモニター上ではありますが、劇的画像を目の当たりに出来ます。天体観測は実に面白いですね。
M101 この時期北東の空に個性的銀河・星雲が昇っています。この銀河にも回転花火の愛称がついているようですが、私は今のところ愛称に相応しい形状は冷却CCDカメラでの観測以外に知りません。
M97
惑星状星雲。愛称ふくろう星雲。ふくろうの顔に見えるのは、残念ながら条件の良い日だけです。これも冷却CCDカメラで観測すれば大方の日「確かにフクロウだ」です
 
etc.

2月15日午後7時頃のスケッチブック付近の夜空にあるメシエ天体
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